詳細：ラ・コンパニア・デル・マドリガーレがGlossaから新たな想像力豊かなアルバムをリリース。オラツィオ・ヴェッキの晩年の作品「シエナの食卓」（1604年）を題材にしています。このエンターテイメントは2部構成で、第1部ではイタリア人と外国人の話し方を「愉快に」模倣し、陽気なマドリガーレ群「愛の叫び」を披露します。第2部はより「シリアス」な雰囲気ですが、多彩な音楽スタイルと「気分」（umori）を表現する感情表現が万華鏡のように展開されます。6人組のボーカルによる鮮やかな演劇性を、現代のコンメディア・デラルテの巨匠、俳優兼演出家のアントニオ・ファヴァが引き立てています。ニュアンス、言葉へのこだわり、心を掴むユーモアと下品さは、当時のイタリア貴族社会で大いに歓迎され、ヴェッキは同時代の作曲家たちからも高く評価されました。しかし、その名声は54歳という若さでこの世を去ったことで幕を閉じ、《シエナの宿り》はヴェッキの「精神的遺書」とされています。マルコ・ビザリーニの説得力のあるエッセイは、このマドリガーレ・コメディを当時の文脈と現代の研究の文脈の両方に位置づけ、この新しい2枚組CDセットで聴ける、素晴らしいマドリガーレ奏者たちと過ごす賑やかな楽しさを余すところなく伝えています。