詳細:アーチャーズ・オブ・ローフが1998年の『White Trash Heroes』以来初めてリリースするスタジオアルバム『Reason in Decline』は、懐古趣味でインパクトの薄いリブート作品ではない。ノースカロライナ州で90年代のインディーパンク・インキュベーターとして誕生した当時、アーチャーズの疾走感あふれる、狡猾で華麗な不協和音の咆哮は、怠け者の時代への抵抗を示す神話的な試金石だった。しかし、この新作LPは全く異なるサウンドだ。それどころか、驚くべき啓示と言える。ギタリストのエリック・バックマンとエリック・ジョンソンは、かつてはバンドの4枚のスタジオアルバムとEPで巧みなパイルアップを連発する強情な生意気な男だったが、今では互いに流動的に補完し合い、音響的に進化したユニットとなっている。特筆すべきは、ジョンソンの特徴的なトレブリーラインが、難なく聴こえてくるどころか、喧騒の中ではっきりと響くことだ。今日、シンガーソングライターのバッハマンの歌詞は、正義の怒りと複雑に絡み合った大人の視点を巧みに融合させている。相変わらず辛辣な言葉を投げかけるが、シーンの政治、音楽のトレンド、あるいは若いロックバンドの夢を阻むいかがわしいレコードレーベルといったテーマは以前ほど扱われなくなっている。バッハマンは率直にこう語る。「アーチャーズに戻って新しいアルバムを作るにあたって、僕が本当に思うのは、このバンドの他の3人のメンバーが素晴らしいってことだ。過去や、くだらない過去の遺産に反発するわけではない。ただ、このメンバーたちと仕事をしたかったのは、僕たちがかつて持っていた、そして今も持っている相性の良さを知っていたからだ。それは稀有なことだと分かっていたんだ。」