詳細：キャロライン・ローズにとって、今がその時だ。前作『スーパースター』は2020年3月6日にリリース。このアルバムは批評家から絶賛され、ローズを音楽界の次なる大躍進の立役者として位置づけた。しかし、パンデミックによって全ての勢いが止まり、同時にローズの私生活も混乱に陥った。その混乱が、最新アルバム『ザ・アート・オブ・フォーゲッティング』制作の原動力となった。『ザ・アート・オブ・フォーゲッティング』で、ローズは作詞家とプロデューサーを二刀流でこなした。このアルバムは、最近の記憶を体験し、それが古いものに変わり、そして最終的にそれらの記憶を完全に忘れ去る感覚を凝縮したものとなっている。このアルバムの音響風景にはロマンチックな性質が漂っている。テープエフェクトとループは加齢を感じさせると同時に、ローファイテープとハイファイグラニュラーシンセの隣り合わせといった現代的なアコースティックとエレクトロニックのテクスチャを並置することで、これまでで最も成熟した、誠実な作品となっている。