詳細：デフトーンズの情熱的でアグレッシブなアルバム『Adrenaline』に続く、カリフォルニア出身の4人組『Around the Fur』では、初期作品の激しい怒りをさらに発展させ、元々エクストリームなサウンドに、より不気味で新たな色彩が加えられている。オープニング曲「My Own Summer (Shove It)」は、アルバムのサウンドテーマへの導入部として機能し、筋骨隆々のギターと不気味な囁きが、高速で激しいクランチと交互に響く。セパルトゥラのマックス・キャヴァレロが「Headup」でギターとボーカルを担当し、「MX」ではシンガーのチノが、デフトーンズのドラマー、エイブの妻であるアナリン・カニンガムとボーカルを交代し、ロックスターのメンタリティを痛烈に批判している。ボーカルアクロバットのモレノは、様々なスタイルに挑戦している。息遣いが荒くサイコティックな朗読はまさにインダストリアルなサウンドを奏で、アルバムの穏やかで陰鬱な場面では、彼の心に深く刻まれるメロディーの才能が存分に発揮されている。彼の背後で、ギタリスト、スティーブン・カーペンターの重厚なサウンドの壁は、驚くほど力強く、それでいて感動的なほど俊敏さを湛えている。このアルバムでは常にそうであるように、デフトーンズの地獄のような激しさが最高潮に達すると、モレノの歌声は異次元と形容されるほどの叫び声へと迸り、この激しい音楽の嵐を、疾走する攻撃的なジャガーノートへと変貌させる。このLP版は180グラム重量盤アナログレコードでプレスされている。