詳細:多作な作曲家であったジョヴァンニ・レグレンツィは、オラトリオやその他の教会音楽のほか、オペラや室内楽でも才能を発揮しました。実際、彼は同時代のあらゆる音楽ジャンルを探求し、ガブリエリやモンテヴェルディからバトンを受け継ぎ、同時代人の間で羨望の的となる名声を博しました。生前(1626-1690)は宗教音楽よりもオペラで知られていましたが、レグレンツィはヨーロッパ中で広く称賛され、模倣されました。彼のオラトリオ8曲のうち、現存するのは3曲のみで、そのうちの1曲がおそらく1671年に作曲された室内オラトリオ「悔い改めた心の死 (La morte del cor penitente)」です。テーマは、作品の中心人物である罪人の精神的成長で、罪人は不滅の魂を救うために神への負債を返済しなければなりません。このオラトリオのテキストは、霊的な苦悩と誘惑に関わる「情動」(感情)の鮮やかな世界を提示しています。十字架から天の光へと巡礼する中で、罪と希望のせめぎ合う声に翻弄されながらも、罪人は然るべき悔い改めを行い、ついに救済を獲得します。