詳細：ケンタッキー州の山岳音楽は、1987年にピート・シーガーによって次のように説明されています。「証拠はないが、ケンタッキー州の山岳音楽スタイル（短い詩を高音で歌い、その後20～30秒間バンジョーで電光石火の速音を奏でる）は、何らかの形で西アフリカのスタイルから派生しているのではないかと思う。」シーガーが説明した音楽は、奴隷にされた混血の人々（一部はメルンジョンと呼ばれる）や、祖先が東バージニア州でアフリカ系アメリカ人と交流していた白人ミュージシャンによって、バージニア州から東ケンタッキー州に伝わったものです。かつてケンタッキー州の山岳地帯でよく見られたバンジョー奏者は、今ではほとんど見かけなくなりました。 ジョン・ヘイウッドは、ケンタッキー・マウンテン・バンジョー奏者の数少ない一人です。ヘイウッドの録音「Upon My Word and Honor」を聴くと、彼の高音で力強い歌声と卓越したバンジョー演奏を通して、西アフリカ音楽の響きが感じられます。ヘイウッドの選曲は、ハーラン郡のカウチ家、リー・セクストン、デューイ・シェパード、モーガン・セクストン、ウィリー・チャップマン、グラン・ハドソン、ロスコー・ホルコム、ビューエル・カジー牧師、W・L・グレゴリーとクライド・ダヴェンポート、ジャックとヘンリー・バンチ、ルーファス・クリスプ、バンジョー奏者のビル・コーネット、そしてコイ・モートンといった、今は亡きバンジョー奏者たちへのトリビュートとなっています。 -ジョージ・ギブソン、2023年冬号