詳細：ラフマニノフ生誕150周年を記念したアルバムで、チェロ奏者のジョン＝ヘンリー・クロフォードとピアニストのビクター・サンティアゴ・アスンシオンは、作曲家のメロディーに見られる声のような響きを探求しています。チェロの表現力豊かな音色はしばしば人間の声に例えられ、ラフマニノフの作品におけるこの側面を際立たせるのに最適な楽器となっています。 このリリースは、ラフマニノフの「エレジー」の、元々はピアノ独奏用のアレンジで始まり、作品の質感を拡張して、より明確に定義された旋律線を表現しています。 ラフマニノフが重んじたチェロという楽器に、彼の声楽とヴォカリーズのためのロマンスを編曲したものは見事にマッチしています。本作の中心となるラフマニノフのチェロ・ソナタは、彼の結婚式で花婿介添人を務めたチェリスト、アナトリー・ブランドーコフに捧げられました。ジョン＝ヘンリー・クロフォードにとって、チェロはラフマニノフの主要楽器であるピアノの「花婿介添人」を象徴する存在であり、彼の歌うようなメロディーを聴くための理想的な媒体となっています。ソナタは、ピアノ協奏曲にも匹敵するほどの難解なピアノパートを含む壮大な作品で、次から次へと歌のようなテーマが展開されます。これらの大規模作品の編曲版も収録されており、パガニーニの主題による狂詩曲の荘厳な第18変奏や、ラフマニノフが定期的に共演していたフリッツ・クライスラーが編曲したピアノ協奏曲第2番の緩徐楽章などが収録されています。