詳細:ルース・ギップスは幼い頃から音楽の才能を発揮し、それを非常に支えてくれた母親に励まされました。1937年、16歳で王立音楽大学に入学し、オーボエとピアノのほか、作曲（レイフ・ヴォーン・ウィリアムズおよびゴードン・ジェイコブに師事）を学びました。大学在学中、彼女はブラームスのピアノ協奏曲第2番を演奏し、彼女の交響詩「鎧を着た騎士」（CHAN 20078）は、1942年のプロムスの最後の夜にサー・ヘンリー・ウッドによって披露されました。戦争が続く中、ギップスはロンドンを離れ、バーミンガム市管弦楽団の首席オーボエ奏者になりました。そこではピアニストとしても演奏し、自身の作品のいくつかがプログラムに組み入れられました。戦後ロンドンに戻ったギップスは、演奏家としての機会が減り、オーケストラのスコアへの関心も薄れていきました。彼女は教師としてのキャリアを成功させる傍ら、室内楽の作曲に力を入れました。オーボエ（およびコール・アングレ）のための室内楽作品集であるこのアルバムには、1938年から1990年にかけて作曲された作品が収録されており、ギップスの作曲活動の全過程を網羅しています。ヨーロッパ全土でソリストとして活躍するジュリアナ・コッホは、2018年にロンドン王立音楽大学のオーボエ科教授に就任し、ロンドン交響楽団の首席オーボエ奏者を務めています。