詳細： Lust PatternがDark Entriesに、異端のエレクトロ・ウェイヴ4曲を収録したアルバム『Stand, Scatter』を引っ提げて登場。Ryan Armbridgeは、Zoe Zaniasとのコールドウェーブ・リバイバル・デュオとして、自身のプロジェクトLinea Asperaを通してDark Entriesに幾度となく参加してきた。Lust Patternとして、Armbridgeはポストパンクとエレクトロ・ファンクのリバーブがきらめく空間に、彼独自の足取りで催眠術的な道筋を描き出す。即興ジャムセッションから生まれた『Stand, Scatter』の4曲は、ジャンルを幅広く網羅しながらも、明確なカテゴライズを拒む。オープニング曲「Forming Lines」は、Drexciyanのスクエルチ、シルキーなギター、そして炸裂する生ドラムが特徴的。一見するとボリュームたっぷりに聞こえるかもしれないが、それらが見事に融合し、煮えたぎるファンクのシチューへと昇華している。 "Choreography"は、アクアティックなヴァイブスを保ちつつも、レーザービープ音とモロダー風のパッドでテンポをスペースディスコの領域へと押し上げている。Armbridgeの真骨頂と言えるのは、ラストトラックの"No Floor"。焼けつくようなモトリック・シンセパンク・ジャムは、Suicideの最高傑作を彷彿とさせるが、全く場違いではなく、むしろこの非論理的な構図に論理的な結論を導き出している点だ。Stand, Scatterはジャンルを横断しながらも、型破りなグルーヴへの焦点を決して失っていない。