詳細:マセラティが最後にリリースしてから4年の間に、多くのことが変わった。その間にバンドのサウンドは大きく進化し、以前の作品と似ているのはリバーブとディレイのかかったギターの影だけだ。リズムセクションは刷新され、ドラムはフィル・ホランに代わりゲルハルト・フックス(!!!、チューリング・マシン、LCDサウンドシステム、ザ・フアン・マクリーン)が担当。その結果生まれたのが『Inventions For The New Season』。まだ実現していないマイケル・マン監督映画の、午前3時の充血したサウンドトラックだ。70年代中期から後半のピンク・フロイド、ドイツのサイケ・ロック、クラウトロック、80年代中期のアクション映画のスコアを混ぜ合わせた、汗ばんで恍惚とした作品だ。ジョージア州アセンズの長年の友人アンディ・ベイカーの自宅スタジオで制作された『Inventions』は、サイケデリック・アリーナ・ロックの黄金時代を、21世紀に引きずり込みながら、尊大さ(とボーカル)を慎重に排除している。ミックスは完全にレッドに押し上げられ、歌に手に汗握るエネルギーを与え、それが優美なギターの演出と相まって、片足をダンスフロアに、もう片方の足を海底に置くような感じだ。