詳細：限定レッドカラー・ビニールLPプレス。Murphy's Lawのデビュー作は、80年代にリリースされたニューヨーク・パンクの中でも最もロックな一枚と言えるでしょう。狂気的なテンポ、マゾヒスティックなボーカル、そしてハードコアな要素は、バンドのパーティーメッセージに合うよう、ここでは抑えられています。Cro-MagsやAgnostic Frontといった強硬派の同時代バンドと比べると政治的な要素は控えめですが、Murphy's LawはボストンのGang Greenに近い、酩酊した日常のエッセンスを目指しています。右翼やスキンヘッドへの言及は、バンドをファシストと誤解した80年代パンク界の評論家たちには必ずしも受け入れられませんでした。しかし、「California Pipeline」や「Ilsa」を少し聴いてみるだけでも、スキンヘッドのステレオタイプとは真逆の忠誠心が垣間見えます。「Skinhead Rebel」におけるエース・フレーリー風のギターワークや、「Wahoo Day」のロカビリー調グルーヴは、聴きどころです。グループのファンなら必携の、そして80年代のパンク研究家なら誰にでも強くお勧めできる『Murphy's Law』は、とにかく楽しい作品です。