詳細：ベテラン・シンガーソングライターによる2017年リリースの2LP。数ヶ月前、ニール・ヤングがバンド「プロミス・オブ・ザ・リアル」と共にシャングリラ・スタジオに入った時、彼の魂には様々なイメージと感情が渦巻いていた。それまで彼は全てを見てきたと思っていたにもかかわらず、この国はヤングが見たこともない方向へと向かっていた。しかし、何か違うことが起こっており、それが彼の音楽の中に入り込んでいた。「ちなみに私はカナダ人だけど、アメリカが大好きなんだ」と、彼は1曲目の「Already Great」で歌っている。アルバム『The Visitor』の精神は、「Already Great」のリフレインに集約されている。ヤングはこう力説する。「もう素晴らしい、君はもう素晴らしい。君は約束の地、救いの手。壁も憎しみもない。ファシストなアメリカもない。誰のストリート？ 僕たちのストリート」。この言葉から、ニール・ヤングはアルバム『The Visitor』で、かつてない音楽の旅に出ようとしていた。それは彼自身さえも驚かせるような、常に創造的な飛躍の証となる旅だった。レコーディング・セッションを終える頃には、彼は1972年のアルバム『ハーヴェスト』以来、最も多様性に富んだアルバムを作り上げたことに気づいていた。当時、アメリカはまさに混乱の渦中にあった。ニール・ヤングは当時も今も、決して揺るぎない姿勢を崩していない。