詳細：スコットランド沖のジュラ島。人口よりも羊が多く、荒涼として不毛な土地のためヴァイキングも通り過ぎたほど。ジョージ・オーウェルが『1984年』の終着点となったこの島は、憧れ、孤独、そして辺鄙なゲール語の奇妙さに満ちた場所だ。フォークパンクバンド、ザ・メコンズがシカゴの音楽ポリグロット、ロビー・フルクスとタッグを組み、湾の霧と地元のウイスキー蒸留所の霧から引き出された荒々しい船歌と哀愁の物語を集めた限定版コレクションをレコーディングしたのもここだ。ここには、農民の小屋で、絶え間なく吹き荒れる風だけが唯一の友である糞の火の上でささやく歌、あるいはパブの柵にパイントグラスを叩きつけながら歌う歌が収められている。あるいは、崖の向こうの嵐に向かって泣き叫び、果たして自分たちの歌が聞かれるのだろうかと自問自答する歌もあるかもしれない。素晴らしくも奇妙な方法で大西洋を渡り、また渡り続ける音楽のサイクルはこれからも続く。