詳細:ミスター・ボンゴ・ヒップホップ公式リイシュー。ネイティブ・タンという緩やかな集団の主力といえば、間違いなくデ・ラ・ソウル、ア・トライブ・コールド・クエスト、ジャングル・ブラザーズだが、その広いファミリーからも魅力的なグループや忘れられないレコードが生まれている。ドレスとミスター・ローンジのデュオ、ブラック・シープはネイティブ・タンの雰囲気に自然に溶け込み、他のアーティストと同様のウィットとユーモアを発揮し、型破りなアプローチで際立った存在だった。彼らがリリースした真に素晴らしいアルバムはたった1枚だけ。デビュー作『A Wolf in Sheep's Clothing』は、ヒップホップのLPが最も売れた年の一つだった1991年に傑出した作品となった。このアルバムからは5枚のユニークなシングルが生まれ、その中でも真に注目を集めたのはこのシングルが初めてだった。ヒップホップ界以外では大ヒットとはならなかったものの、しなやかな韻、巧みな言葉遊び、そしてほのかな色気といった彼らのアプローチを完璧に体現した作品だ。ドラムに聞き覚えがあるとすれば、それは1974年の「Upon This Rock」のイントロでジョー・ファレルが担当したブレイクと同じだからだ。このブレイクは後にカニエ・ウェストが「Gone」で使用した。ハーブ・アルパートとティファナ・ブラスのホーンセクションが加われば、ファンキーで耳から離れないサウンドが完成する。B面の「Butt... In the Meantime」でもジョー・ファレルが再び登場するのは、ブレイクが壊れていないなら直す必要はない、という信念からだ。これまで7インチ盤では入手できなかったこの1991年の傑作2曲は、ネイティヴ・タン時代の特異性を垣間見るのに最適な入門編と言えるだろう。