詳細: 1981年夏、ザ・フォールは2ヶ月間にわたり全米を縦横に巡る2度目のアメリカツアーに乗り出した。マーク・ライリーとクレイグ・スキャンロンのデュアルギター、そしてスティーブン・ハンリーとカール・バーンズのリズムセクションを擁するアルバム『A Part Of America Therein, 1981』は、この伝説の旅路を記録したもので、バンドが騒々しい狂信者から真のポストパンクのレジェンドへと進化したことを示す重要なパフォーマンスを収録している。「暴動で荒廃したイギリス、マンチェスターの街から、風光明媚なシカゴの下水道まで…」という、名もなきプロモーターによるザ・フォールの紹介でアルバムは忘れ難い幕開けを迎える。そして、ザ・フォールは「The NWRA」を催眠術的なアレンジで歌い上げ、スタジオ版『Grotesque』とは全く異なる、睨み合いに近い展開へと展開していく。このLPはマーク・E・スミスの比類なき鋭さが際立っており、特に「Totally Wired」のアドリブによる痛烈な攻撃では、コスチュームを着たパンクたちでさえも、きっちりと叱責される羽目になる。1981年のアルバム『A Part Of America Therein』は、ザ・フォールが常に自己満足に抗おうとしてきた姿勢が、トップダウンの指示であり、彼らの素晴らしくも恐ろしいサウンドの本質であったことを改めて証明している。スーペリア・ヴァイアダクト盤は、1982年の発売以来、このアルバムが国内でアナログレコードとして発売される初めての機会となる。ライナーノーツはブライアン・ターナーによる。