詳細:移り変わりやすい音楽界において、特にインストゥルメンタル・ファンク・バンドにとって、20年間のキャリアは決して小さな偉業ではありません。自社のプロモーション・エージェンシーでさえ数え切れないほどのリリースと、真に自分の仕事を愛する献身的なミュージシャンだけが耐えられるほどのライブ活動を誇るニュー・マスターサウンズは、ベテランならではの経験とスキルを身につけながらも、ティーンエイジャーのような情熱と喜びをもって演奏、作曲、レコーディングを続けています。バンド結成20周年を記念したニュー・アルバム「Shake It」では、ニュー・マスターサウンズは近年のジャズ、ファンク、フュージョンといった紆余曲折から脱却し、故オールマン・ブラザーズ・バンドのベーシスト、ラマー・ウィリアムズの息子であるラマー・ウィリアムズ・ジュニアを新たに迎え、新たな境地を切り開きます。そこに、NMSの常連で「Renewable Energy」や「Made For Pleasure」といったアルバムにも参加しているトランペットのマイク・オルモスと、サックスとフルートのジェイソン・ミングルドルフ(以前はセント・ポール・アンド・ザ・ブロークン・ボーンズのツアーにも参加)が加われば、実に美味しいカクテルの出来上がりだ(シェイクして、ステアしないで)。アルバムのほとんどの曲に登場するラマー・ウィリアムズ・ジュニアのハスキーな歌声は、NMSが難なく奏でるタイトなグルーヴと絶妙にマッチしている。タイトル曲でありアルバムのオープニングを飾る「Shake It」は、明確な意志表示で、中毒性のある心地よいビートがラマーのソウルフルなトップラインへと導く完璧な土台となっている。あるいは、「Let's Go Back」は、ブルージーな抑揚を効かせたミッドテンポのスワンプファンクで、ニューオーリンズのシーンへのオマージュと言えるだろう。 「Taking Me Down」では、グルーヴィーなバックビートにラテンファンクとファンキーなホーンの雰囲気が漂う一方、「Live Life Free」では、ラマーの刺激的なボーカルに導かれ、アクセルを踏み込み、ソウルジャズの領域を疾走感たっぷりに駆け抜ける。