詳細：加藤英樹のステートメント：「『The Walk』は、私と異母兄弟のクレイマーとの初のコラボレーション作品です。2023年の晩夏に共同制作を開始し、アルバムのテーマとサウンドパレットについて話し合いました。私たちは、ロベルト・ヴァルザーと芭蕉の著作に強い共感を抱いていました。彼らは共に、道を歩き、夢を見、生き、そして死んでいったのです。アンビエントミュージックは、彼らの文学の力を記号として音楽へと変換する上で、私たちにとって自然な領域でした。私たちはどちらも、「また別のアンビエントレコード」を作ることや、彼らの著作をそのまま翻訳することなど考えていませんでした。私の直感は、様々なモードの色彩を変調させながら用いることでした。ゆっくりとした、それでいて構造化された音楽は、アンビエントミュージックに紛れもなく似ています。クレイマーの才能は、作曲家／ミュージシャンとして鋭い耳で音楽を練り上げる能力、プロデューサーとしてアルバムを概念的、音響的、そして音楽的に組み立てる能力は、私にとって明らかでした。このアルバムで聴けるのは、互いに信頼し合い、音楽を委ねた二人のアーティストによる真のコラボレーションです。超越せよ。さあ、あなたの歩みを楽しんでください。夢を見て、良く生き、そして良く死んでください！" 加藤英樹 - ニューヨーク州ブルックリン、2024年4月3日 クレイマーの声明：「20世紀後半のある時、私はロンドン在住のアメリカ人アニメーター、クエイ兄弟の芸術に目覚めました。彼らは私がこれまで映画で体験した中で最も美しい芸術作品を作っていました。彼らの作品のいくつかは…「ロベルト・ヴァルザーの著作」に触発されていることに気づきました。2024年まで早送りし、私はこの類まれなスイス系ドイツ人作家の作品（英語に翻訳されたもの）をすべて読み終え​​ました。この偉大な散文作家であり詩人である彼に捧げる音楽を創作するための適切な「環境」を見つけるために何十年も待ち望んでいましたが、2023年に、私が待ち望んでいたのは「適切な環境」ではなく、むしろ適切な協力者だったことに気づきました。加藤英樹氏と、映画、ダンス、そして想像し得るあらゆる創作分野における作曲家としての彼の並外れた作品は、このプロジェクトにおいて、ヴァルザーと芭蕉の言葉と世界と同じくらい私にインスピレーションを与えてくれました。私たちの共同作曲の旅は、世界地図のあちこちから始まりましたが、同じ物理的な終着点、そして全く同じ時点にたどり着きました。他のアーティストと共同制作していなければ、音楽に全く興味を持てなかったかもしれません。私にとって、一人で仕事をすることは何の意味もありません。加藤氏と「THE WALK」のために共に歩んできた数ヶ月にわたる共創活動は、ヴァルザーと芭蕉が散歩中に生きていることを幸せに感じたように、私も生きていることを幸せに感じさせてくれました。彼らの並外れた描写力からもそれが分かります。彼らを取り巻く世界は、とてもシンプルでありながら非常に複雑で、人生をこんなにも素晴らしいものにし、今日を生き抜く方法を見つけ、明日にまた挑戦できるようにするために、時には乗り越えられないように見える苦闘も、とても価値のあるものにしてくれたのです。 - クレイマー、2024年4月9日（ノースカロライナ州アッシュビル）