詳細: LPレコード。1970年代初頭にアサイラム・レコードと契約したトム・ウェイツは、深夜の暗黒街を描いたノワール調の作品で、ダークユーモアと深い憧憬を織り交ぜた楽曲群によって、陰鬱な世界を崇高な世界へと変貌させた、高く評価されたアルバムを次々と発表しました。数十年の歳月と幾度もの音楽的進化を経ても、ウェイツのアサイラム時代は多くのファンの心に特別な場所を占めています。アサイラム・レコードからの最初の7枚のアルバムはリマスターされ、アンチ・レコードより再発されます。1978年の『ブルー・バレンタイン』は、ウェイツの初期のアルバムとは大きく異なる作品です。ピアノからギターに持ち替えたこのシンガーソングライターは、より荒々しくブルージーなサウンドへと進化を遂げており、タイトル曲はその好例です。ウェイツは本作で過渡期を迎えており、ガーシュインの「Somewhere」の見事なオーケストラ演奏や美しいピアノバラード「Kentucky Ave.」に加え、「Romeo Is Bleeding」や「Whistlin Past the Graveyard」といったジューク・ジョイント風の威勢のいい演奏も聴けます。また、このアルバムにはウェイツの最も人気のある曲の一つ「Christmas Card from A Hooker in Minneapolis」も収録されています。