詳細：スコットランドのインディーロックファンなら、トレイシーアン・キャンベルをご存知でしょう。彼女はカメラ・オブスキュラで作曲とボーカルを務めていました。カメラ・オブスキュラは、これまで5枚のアルバムをリリースし、スコットランドポップの伝統を受け継ぐ魅力的なグループです。ザ・スミスやロイド・コールといった美しくメランコリックなアーティストを愛する人なら、ブリストル出身のシンガーソングライター、ダニー・コフランが2012年にレコーディングした、見事な作品に仕上がった同名アルバム『クライベイビー』をご存知でしょう。10曲を収録したタイトなデビューアルバム『トレイシーアン＆ダニー』は、二人のセルフタイトルアルバムで、歌詞は彼ら自身の深い経験から生み出されています。キャンベルのスティールギターがアクセントになった「アラバマ」は、亡き友人でありバンドメイトだったキャリー・ランダーの人生を歌った曲で（「楽しく聴かせることが重要だった」と彼女は語っています）、コフランの元気いっぱいの「セロファン・ガール」は、プラスチック工場の同僚への思春期の恋心を歌った曲です。セルジュ・ゲンズブール、ザ・スタイル・カウンシル、ルー・リード、ザ・ロッシュ、ディオンなど、さまざまなアーティストからインスピレーションを受けた『トレイシーアン＆ダニー』は、鮮やかでメロディアス、音楽的で、時には殺人的な作品ですらあります。