詳細: 2018年リリース。Voodoo Circleのアルバム『Raised On Rock』の収録曲を、バンドの主要人物たちの現在の精神状態を表す指標と捉えるならば、バンドの創設者であり、ギタリスト兼メインコンポーザーでもあるアレックス・ベイロットについて特に心配する必要はないだろう。ホワイトスネイク、レインボー、ディープ・パープル、レッド・ツェッペリン、ジミ・ヘンドリックスといった錚々たるアーティストからインスピレーションを得たベイロットの卓越したソングライティングと、リッチー・ブラックモアからジミー・ペイジ、ジョン・サイクスといったアイコンたちを彷彿とさせる卓越したギター演奏のおかげで、このアルバムからは純粋で混じり気のない熱気が溢れ出ている。しかし、この溢れんばかりのエネルギーはベイロット一人の功績ではなく、間違いなく、彼の同僚であるマット・シナー(ベース)、フランチェスコ・ジョヴィーノ(ドラム)、そして最後に、新ボーカリストのハービー・ランガンス(アヴァンタジア)の功績でもある。ランガンスがグループの新たなフロントマンに就任しても、ヴードゥー・サークルの楽曲スタイルの方向性は大きく変わっていない。しかし、作品全体の雰囲気は変わっていない。「ハービーがマイクを握ることで、バンドのサウンドはより自立し、ブルージーさが少し薄れ、より肉厚になったと感じています」とベイロットは熱く語る。「おかげで、前任者のデイヴィッド・リードマンにはおそらく合わなかったであろうアイデアに取り組むことができましたが、ハービーの力強い声にはまさにぴったりでした。」サウンドについて言えば、『Raised On Rock』のミックスとマスタリングはヤコブ・ハンセン(Volbeat、UDO)が担当。彼のダイナミクスと周波数に対する確かな直感が、このアルバムにモダンなタッチを与えている。そして、『Raised On Rock』のタイトな印象に大きく貢献したミュージシャンがもう一人いる。キーボードを担当したのはコルヴィン・バーン(Saxon、Uli Jon Roth)だ。つまり、ヴードゥー・サークルのニューアルバムは、まさにそのタイトルにふさわしい出来栄えと言えるだろう。