詳細: Walter Etc.の3枚目のLP「There There」は、フォークパンクが成熟期を迎えたサウンドです。前作「Walter Mitty and His Makeshift Orchestra」の巧妙で誠実なリリシズムは健在ですが、バンドは最初の2枚のLPで見せたジャンルを飛び越える狂気的な姿勢を改め、より洗練され、まとまりのあるサウンドへと昇華させています。「There There」はパンクの精神を受け継いでいますが、資本主義への批判やメンタルヘルスへの思索は、イメージと繊細なユーモアに満ちた、ゆったりとしたカリフォルニアスタイルで表現されています。耳だけでなく、心にも優しく響く、知性とグルーヴが織りなす魅力的なカクテルは、Walter Etc.ならではの魅力です。