詳細： LPレコード。ディアマンダ・ガラスはギリシャ系アメリカ人の前衛作曲家兼パフォーマーであり、暴力と絶望というテーマを政治的信念と禁欲主義をもって作品に投影しています。ガラスは80年代から90年代にかけて、録音三部作『赤死病の仮面』と、政治的沈黙と無策が蔓延する時代にエイズ危機を扱ったパフォーマンス作品『ペスト・ミサ』で注目を集めました。『セント・トーマス・ジ・アポストル・ハーレム』は、2016年5月にニューヨーク、ハーレムのセント・トーマス・ジ・アポストル教会で行われたガラスの激しいパフォーマンスを収録したもので、ニューヨーク・タイムズ紙は「喉から手が出るほど聞こえるような、オペラティックで、悲痛で慰めようのない、スピリチュアルで素朴な、多言語で語りながらも言葉がなく、ニュアンスに富みながらも狂気じみた」と評しています。イントラヴェナル・サウンド・オペレーションズとレッドブル・ミュージック・アカデミーがプロデュースしたこのコンサートは、ガラスが「死の歌」と呼ぶ楽曲のみで構成されていました。