詳細：世に出ては消えていくバンドもあれば、独自の道を切り開き、リスナーの心に消えることのない痕跡を残すバンドもある。Future Islandsは紛れもなく後者だ。彼らは従来の常識にとらわれず、脆さを受け入れ、世界中の聴衆の心に深く響く独特のサウンドを生み出してきた。7枚目のアルバムとなる『People Who Aren't There Anymore』は、Future Islandsの新たな章の幕開けを告げる。Future Islandsにとって、アルバムはある瞬間を静的に映し出すものではなく、変化し、変容する可能性のある、彼らの人生における流動的な章なのだ。人は変わり、離れていく。バンドも例外ではなく、過去を見つめながら未来と向き合っている。彼らは約20年前、Future Islandsが結成された当時とは全く違う。今やメンバーは各地に散らばり、中には落ち着いた者もいれば、まだ動き続けている者もいる。「僕らは波のように、皆変化している」とウィリアムは言う。『People Who Aren't There Anymore』は、バンドの存在の儚さを反映している。世界中を旅するという稀有な特権と、人々の人生に浮かび、消えゆく瞬間の悲しみとの対比。どこにでもいながら、どこにもいない。失われた命、二度と会うことのない生者を想い、今を大切にし、過去に感謝する。