詳細：前回の新作リリースから18ヶ月、バンクーバーを拠点に活動するシンガー／作曲家のイアン・ウィリアム・クレイグが、アルバムと同じ長さのEPでFatCatに帰ってきた。11曲の新曲を収録したEP『Thresholder』と題されたこのアルバムでは、クレイグは2016年の傑作『Centres』の、汚れと擦り切れたような美しさへと回帰している。『Centres』は世界中で絶賛され、ローリングストーン誌、アンカット誌、ザ・ワイヤー誌、ザ・クワイタス誌、ザ・405誌、そしてドロウンド・イン・サウンド誌など、多くの年末リストに名を連ねた。クレイグにとって、このアルバムの焦点は、広大な宇宙の無限性、ビッグバンの音、量子世界の不気味さ、そして様々な相反する時間の揺らぎにあった。ウィリアム・バシンスキーの引用が頻繁に挙げられる点に加え、この曲の音楽は、フェネス、ビロング、デソルメイ、フィリップ・ジェック、ピモンといった2000年代初頭のアーティストたちの、メディアの衰退という生々しい感覚を彷彿とさせる。「Idea for Contradiction 2」は、ブライアン・イーノの「An Ending」、あるいはコリン・ステットソンのシュレッド・ステムを、極度にオーバードライブさせた、あるいはサンドペーパーで擦り上げたようなサウンドだ。「And Therefore the Moonlight」のエンディングは、シガー・ロス（彼らはファンで、最近イアンをレイキャビクで開催されるNorðurogNiðurフェスティバルに招待した）を彷彿とさせる。一方、「Sfumato」は、リバーブに浸り、遠距離から聞こえるボーカルが、ザ・ケアテイカーの幽霊屋敷と同じ次元に存在している。