詳細：インディアナ州出身のミュージシャン、ケヴィン・クラウターは、セカンドアルバム『Full Hand』で、詩的でもあり真実味もある、曖昧な歌詞を通して、複雑な感情や思考に挑んでいる。アーティストが自身の精神を深く掘り下げ、その行動の動機を探るのは特に珍しいことではないが、クラウターの軽やかなタッチは、彼独自のもののように感じられる。アルバムからのファーストシングル「Pretty Boy」で彼はこう歌う。「前を見て、今の自分が見えると言ってくれ／かつて私をストレスにしていたことに微笑んで／だって、そう長くはかからないだろう、でも時間をかけて／家に帰るのにそう長くはかからないだろう」。クラウターが悲惨でストレスの多い瞬間を受け入れる姿には、確かな喜びが感じられ、そして、今はいずれ過去となり、振り返って安らぎを見出せると悟ったことで得られる解放感も感じられる。