詳細： 90年代初頭の快活な傑作「The Water Garden」は、沖縄出身の國場光潤によって、中世から近世にかけての海上交易網で栄えた「幸福なアジア」という感動的なイメージのもとに制作されました。様々な音楽や物品が、東アジアと東南アジアの様々な地域を結ぶ海を越えて流通・散布されていたというコンセプトに基づいています。本作の音楽は、琉球諸島にルーツを持つと同時に、他のアジアの音楽的伝統にも影響を受けており、様々なアジアの音階から派生したフレーズを重ね合わせています。國場は、西洋特有の和声的動きを避け、しばしば変化を加えています。國場は、90年代初頭のシンセサイザーとマルチトラックレコーダーを用い、彼の言葉を借りれば、甘美でありながら決して押し付けがましくない旋律の集積で「ラインを積み重ねる」ことで、沖縄からアジア、そして世界へと新たなエネルギーを発信したいという強い思いを抱いています。心地よく心を掴むリズムとシンセサイザー、ドラムマシンの巧みな使用にもかかわらず、この音楽はダンスフロア向けの作品として作られたわけではありません。Kojunは、現代のテクノロジーを駆使したエレクトロニック・サロン・ミュージック、いわゆる「ライト・ミュージック」を構想していました。これは、1993年にセルフプロデュースでリリースされたオリジナルCDの初のLP盤で、ボーナストラックと英語と日本語のライナーノーツを収録しています。