詳細：リアム・カザールは、楽しくてたまらないロックソングを、時代を超えて愛される魅力で作り出す。ジェフ・トゥイーディーに聞いてみればわかる。「リアムのすべてが大好きなんだ。彼の声、彼の歌、楽器の演奏、彼の笑顔、彼の料理…すべて」とトゥイーディーは言う。「彼の曲を初めて聴くと、すぐに『ああ、そうだ！この曲！この曲大好き！』って思うんだ。まるで新しい曲を大切な思い出のように聴かせる、そんな魔法は、ごく少数の人間しかできない」。しかし、WoodistとMare Recordsからリリースされたカザールのデビューアルバム『Due North』に収録されている10曲は、単なる手品では到底及ばない魅力、ウィット、そして心のこもった作品だ。 カンザスシティを拠点にシカゴ育ちのミュージシャンであり、アルメニア料理のポップアップレストラン「Isfahan」の創業者兼シェフとしても名高い彼は、『Due North』の制作を個人的な啓示だったと表現する。曲を書けば書くほど、自分がずっと目指してきたアーティスト像が明らかになったのだ。ここ数年、トゥイーディー、スティーヴ・ガン、ダニエル・ジョンストンといったアーティストと共演し、常に憧れのバンドメイトであり続けてきた彼だが、自身の曲を作ることで、ついに自分の声を見つけるチャンスが訪れた。しかし、どうすれば自分の殻を破れるのかを考えるのは、やりがいのある挑戦だった。「このアルバムは、ジェフとの会話から始まったんです」とカザールは語る。「当時作っていた初期の曲をいくつかジェフに見せたら、『君はバンドのメンバーのために曲を書いているみたいで、自分のために書いていない』と言われました。彼の言う通りでした。僕は自分のために曲を書いていなかったんです」。この必要な洞察を得て、カザールはゼロからスタートし、自分らしい曲を書くことを決意した。 「初めて聴いた時、本当に衝撃を受けた。デヴィッド・ボウイとザ・バンドが出会ったようなサウンドだ」と、メア・レコードの共同設立者ケビン・モービーは語る。『Due North』は、ニューヨーク州北部にあるサム・エヴィアンのフライング・クラウド・レコーディングス・スタジオでミックスされた。カザールは、ドラマーのスペンサー・トゥイーディーとベーシストのレーン・ベックストロムに加え、キーボードのデイブ・カーティン（Woongi）、共同プロデューサーのジェームズ・エルキントン（ペダルスチール）、そしてオームとアンドリュー・サ（バックボーカル）を起用している。