詳細： 2022年発売。シャロン・ヴァン・エッテンは、常に人々が周囲の世界を理解するのを助けるタイプのアーティストであり、彼女の6枚目のアルバム「We've Been Going About This All Wrong」は、世界、あるいは少なくとも私たちの世界が崩壊するかもしれないと思ったときに、私たちがどのように感じ、嘆き、主体性を取り戻すかについて描いています。「We've Been Going About This All Wrong」は、実際の世界の終わりと同じくらい、比喩的な世界の終わりを私たちがどのように乗り越えるかを反映しています。母性によって灯る恐怖と容赦ない愛の双子の炎、責任が変わったときにパートナーシップの要求を乗り越えること、家を出ることで失われる中心と安全、過去の亡霊が予告なく現在に現れること、世界の暴力と人種差別に対する無力感。そして、世界的なウイルスの流行によって、これまで私たちを人間らしく感じさせてくれたもののコントロールを手放し、それに代わる新しい形のつながりを求めることが何を意味するのかも。『We've Been Going About This All Wrong』に収録されている10曲は、希望、喪失、憧れ、そして回復力といった、はるかに大きな物語を語れるように、順番通りに、そして一度に聴くように作られている。それ自体が微妙なコントロール行為だが、これらの曲を共有することは、楽観的で寛大な行為であり続けている。ここには闇もあるが、光もある。そして、そのすべてをまとめているのは、聴く者の心を貫き、同時に彼らを再び完全なものにする、ヴァン・エッテンの不思議な能力だ。物事は暗いのではなく、ただ暗めなのだと、彼女は私たちに思い出させてくれる。