詳細:ダブルイエローのカラービニールLPプレス。サン・ラはミスディレクションの達人でした。テープボックスに間違ったラベルが貼られていることは、偶然か意図的かはわかりませんが、ラのアーカイブ担当者の間では伝説となっています。アーティストの意図や不注意について推測することはできますが、ラのテープケース、アルバムジャケット、カセット、一時的資料、さらにはインタビューにも、情報源に関する誤情報があふれています。まるでラが自らの神話作りを進めるために、歴史家を当惑させ続けたかったかのようです。このプロジェクトは、サン・ラ・ミュージック・アーカイブのマイケル・D・アンダーソンが誤って特定したテープを発見したことから始まりました。7インチリールには、ラによるソロピアノの生演奏が11曲収録されており、いくつかは認識できるものもあれば、そうでないものもあり、非常に質の高いもので、1979年のカーネギーホール公演の日付が記されていました。しかし、テープに収録されたプログラムは、その年9月にラがカーネギーに出演した際のニュースデイ紙のレビューで記録された既知の事実（演奏された曲目、コンサートの長さなど）と一致しませんでした。作家で歴史家のテッド・ジョイアの勧めと私自身のさらなる調査により、このテープは最終的に、ニューヨークのダウンタウンにある「ジャズ カフェ」The Axis-in-Soho で Ra が 1977 年 7 月に演奏した、ほとんど未発表の演奏であることが判明しました。