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2018年、バークリー・ジャズ・アンド・ジェンダー・ジャスティス研究所の開校記念式典で、テリ・ライン・キャリントンは学生たちに、女性作曲家によるジャズ・スタンダードのリードシートやスコアを集めた、著名なジャズ・ブック『リアル・ブック』から曲を選び、演奏するよう依頼しました。出版当時、この本には女性作曲家による曲は1曲しかありませんでした。グラミー賞受賞歴のあるジャズ・ドラマー、作曲家、学際的アーティスト、活動家、教育者として、過去10年間、ジャズ界におけるインクルーシビティの推進と女性、トランスジェンダー、ノンバイナリーの人々の発言力向上に尽力してきたキャリントンは、この状況を変えようと決意しました。

その後数年間、キャリントンは女性作曲によるジャズ作品101曲を収録した『ニュー・スタンダード』（Hal Leonard社、2022年9月刊行）を制作しました。『ニュー・スタンダード Vol. 1』には、そのうち11曲が収録されています。豪華ゲストとしてアンブローズ・アキンムシーレ、メラニー・チャールズ、ラヴィ・コルトレーン、ヴァル・ジャンティ、サマラ・ジョイ、ジュリアン・ラージ、マイケル・メイヨー、エレナ・ピンダーヒューズ、ダイアン・リーヴス、ネガー・サントス、ソミが参加し、キャリントン（ドラム）、クリス・デイヴィス（ピアノ）、リンダ・メイ・ハン・オー（ベース）、ニコラス・ペイトン（トランペット）、マシュー・スティーブンス（ギター）がバックを務めます。

このアルバムは、ハープ奏者ブランディー・ヤンガーの「Respected Destroyer」、クラリネット奏者アナト・コーエンの「Ima」、ボーカリストのアビー・リンカーンの「Throw It Away」といった現代作曲家の作品に加え、グレッチェン・パーラート、カーラ・ブレイといったアーティストの作品も収録されており、このプロジェクトの幅広いレンジをリスナーに感じさせてくれます。ボーカルバラードから現代音楽まで、幅広い録音はインスピレーションに満ち、冒険心にあふれ、ジャズの無限の世界を探求しています。

テリー・ライン・キャリントンは7歳でドラムを始め、10歳でジャズ・フリューゲルホルンの先駆者クラーク・テリーと共演し、11歳でバークリー音楽大学に奨学金を得て入学しました。これまでにレスター・ボウイ、スタン・ゲッツ、ウディ・ショウ、デヴィッド・サンボーン、カサンドラ・ウィルソン、ダイアン・リーヴス、ハービー・ハンコックといった錚々たるアーティストを指導してきました。バンドリーダーとして、キャリントンは30年にわたるレパートリーを誇り、グラミー賞を受賞したアルバム『The Mosaic Project』、『Money Jungle: Provocative In Blue』、そしてソーシャル・サイエンスとの共演でグラミー賞にノミネートされた『Waiting Game』などを手掛けています。キャリントンは現在、バークリー音楽大学ジャズ・アンド・ジェンダー・ジャスティスの創設者兼芸術監督を務めています。

テリー・ライン・キャリントンとマシュー・スティーブンスがプロデュースしたこのアルバムは「Vol. 1」で、キャリントンの目標は彼女が作成した新しいソングブックから101曲すべてを録音することです。

ニュー・スタンダード Vol. 1 - テリー・ライン・キャリントン