詳細：ベイエリア出身の6人組バンドWhirrは、これまでリリースした2枚のアルバムによって、テクスチャーのあるレイヤーやギター、重厚で疾走感あふれる楽曲で支えられた、哀愁漂うシューゲイザーで高い評価を得ている。広々としたムードの2012年発表のLP「Pipe Dream」は、このジャンルの重鎮であるMy Bloody Valentine、Ride、Slowdiveと比較された。そして今、WhirrがAroundで帰ってくる。このアルバムでは、彼らは抑制された、そしておそらく少しだけダークなサウンドを披露している。今作では、最短でも6分弱の長めの曲に挑戦している。バンドの伝統的な持ち味であるキャッチーなメロディーは、このアルバムではドローンな雰囲気に変わり、Whirrはシューゲイザーの核から陰鬱なポストロックサウンドへと少しシフトしている。ヴォーカルのKristina EsfandiariとLoren Riveraは、ぼんやりと抽象的な表現を続け、ここではメッセンジャーというよりも、むしろ楽器としての役割を担っている。しかし、雷のようなドラムと豪華なギターワークは、より冷たく、よりガラスのような形ではあるが、そのまま残っており、『Around』はWhirrの以前の作品からの逸脱であり、論理的な前進でもある。