シルベスター・スタローン主演のスポーツドラマ4部作。『ロッキー』（1976年）では、クラブファイターのロッキー・バルボア（スタローン）はどん底に落ちている。30歳を迎えた彼のボクシング人生は事実上終わり、今は高利貸しの返済金の取り立てで生計を立てている。友人ポーリー（バート・ヤング）の妹、エイドリアン（タリア・シャイア）と付き合い始めてから、状況は好転し始める。しかし、世界ヘビー級チャンピオンのアポロ・クリード（カール・ウェザース）がタイトルマッチで「無名」の選手に挑戦することを決めたため、ロッキーは自分が選ばれてしまう。コーチのミッキー（バージェス・メレディス）に励まされ、エイドリアンの反対を押し切って、ロッキーはビッグマッチに向けてトレーニングを始める。『ロッキー2』（1979年）では、世界ヘビー級チャンピオンのアポロ・クリードに惜敗したロッキーの人生は平穏に戻る。ロッキーのパフォーマンスが単なるまぐれだったことを証明したいクリードは、彼に大金を賭けた再戦を持ちかける。失業中で子供も生まれているロッキーには、受け入れる以外に選択肢はなかった。『ロッキー3』（1982年）では、世界チャンピオンとなり3年間で10勝を挙げたロッキーは、自信過剰で慢心していた。そのツケを払うことになるのは、リング上でクラバー・ラング（ミスターT）に屈辱を与え、さらにロッキーの信頼するトレーナー、ミッキーが亡くなったことだ。名声を取り戻そうと決意したロッキーは、思いがけずかつてのライバル、アポロ・クリードに助けを求める。そして『ロッキー4』（1985年）では、友人でありかつてのライバルでもあったアポロ・クリードがロシア人ボクサー、イワン・ドラゴ（ドルフ・ラングレン）の手で死んだ後、ロッキーはソ連へと向かう。この試合は、個人的な恨みを晴らすだけでなく、ソ連とアメリカの敵対関係が激化する中で、両選手がそれぞれの国の優位性を証明する機会も提供する。