詳細：バンド結成20周年を迎えたMaseratiが、5年ぶりのニューアルバムで帰ってくる。バンド自身がプロデュースし、グラミー賞受賞プロデューサーのジョン・コングルトン（Explosions In The Sky、Swans、Angel Olsen）がミックスを担当した『Enter The Mirror』は、Maserati史上最も魅力的な、力強いギターフック、アブストラクトなシンセポップ、そしてWax Traxにインスパイアされたノイズアンセムが融合した作品だ。フィル・コリンズのゲートドラムとINXSのコーラス満載のギターは『Enter The Mirror』に大きく影響を与えており、ディストピア色が増す歌詞のテーマ（皮肉なことに、これらのテーマは1980年代のポピュラーミュージックにも多大な影響を与え、今となってはより一層意味を帯びている）と見事に融合している。長年のメンバーであるコーリー・デニス、マット・チェリー、クリス・マクニール、マイク・アルバネーゼに加え、マセラティには友人でありコラボレーターでもあるビル・ベリー（REM）、オーウェン・ランゲ、アルフレド・ラプス・ジュニアが参加している。現代社会における肯定的側面と否定的側面の両方を持つ自己反省とコントロールの喪失が、『Enter The Mirror』の核となっている。マセラティにとって最も効率的でまとまりのあるアルバムであり、結成20年で幾多の困難を乗り越え、ただ前進し続けるだけでなく、スタイリッシュに、そして果敢に突き進む意志を見出したバンドにとって、記念碑的な成果と言えるだろう。