詳細：米国では絶版。後にMORポップ・アーティストとみなされるようになったカナダのシンガーソングライター、ゴードン・ライトフットは、1960年代フォーク界から登場し、イアン＆シルヴィア、エリック・アンダーセン、ボブ・ディランといったアーティストと、70年代のAMのスターたちと同等の共通点を持っていた。『IF YOU COULD READ MY MIND』のタイトル曲は確かに彼にとって初の大ヒットポップスとなったが、このアルバムはライトフットが真摯で本質的なソングライターであったことを証明している。「Minstrel of the Dawn」は「Mr. Tamborine Man」を彷彿とさせる曲調で、驚くほど皮肉な旋律で締めくくられている。「Sit Down Young Stranger」と「Cobwebs & Dust」は最もフォーク調の曲で、それぞれ鋭く詩的な歌詞が特徴的である。ブルージーな「Baby It's Alright」とクリス・クリストファーソンの「Me and Bobby McGee」のカバーは、ライトフットのルーツに根ざした傾向を如実に表している。一方、「Saturday Clothes」は、バカラック風のメロディーとディナージャケット風のコード進行が際立っている。同じカナダ出身のレナード・コーエンほどエッジの利いた曲ではなかったものの、ライトフットが卓越したソング・ポエトリーを持っていたことは明らかだ。