詳細： SOMM Recordingsとラニ・スパーの継続的なコラボレーションにより、長らく忘れ去られ、顧みられていなかった録音のエキサイティングなリリースが実現しました。これらの録音は、サー・エイドリアン・ボールトが生涯をかけてエドワード・エルガーの音楽を擁護してきた軌跡を鮮やかに描き出しています。レーベルは、これらの失われた宝物を蘇らせ、音源修復におけるスパーの素晴らしい功績に、これまで以上に深く感謝いたします。 1918年2月17日、戦時下のロンドンで、28歳のエイドリアン・ボールトはサー・エドワード・エルガー邸を訪れ、翌晩クイーンズ・ホールで初演される予定の『南部にて』の演奏会の詳細について話し合いました。1944年、再び戦争が勃発する中、ボールトはBBC管弦楽団との放送公演で再びこの演奏会序曲を指揮しました。SOMMレコーディングスは、この演奏を『Boult's Elgar - The Forgotten Recordings』に収録できることを誇りに思います。 エルガーは1911年5月24日、クイーンズ・ホールで交響曲第2番の初演を指揮しましたが、彼自身の言葉とボールトの記述によれば、「実に大失敗」でした。交響曲第1番の成功に影を潜め、第2番は慎ましい歓迎を受けていました。1920年3月16日、ボールトがロンドン交響楽団を指揮して交響曲第2番を初演した後、エルガーは彼にこう書き送っています。「交響曲の素晴らしい指揮に感謝申し上げます。この曲を愛情深く扱ってくださったことに深く感謝し、今後の私の名声はあなたの手に委ねられていると確信しています。」そして、その通りになりました。ボールトはこの交響曲を70回以上演奏しましたが、聴衆がこの作品に親しみを持つようになったのは、主に彼の尽力のおかげでした。 このSOMMの第2交響曲の録音は、初めてCDで出版され、サー・エイドリアンが75歳になる数か月前の1963年9月にスコットランド国立管弦楽団によって録音されました。『エドワード・エルガーとエイドリアン・ボールト』の著者であるナイジェル・シメオンは、この録音を「速度の選択における『正確さ』の確かな感覚、各楽章の全体的な構造に対する驚異的な把握、そして揺るぎない誠実さと確信に満ちた演奏」と評しています。 ボールトにとって、オックスフォード大学在学中に合唱団で指揮を手がけた経験は、初期の指揮経験の一部です。このリリースの2枚目のディスクには、1967年7月にBBCラジオで放送された、エルガーが1907年から1914年にかけて作曲した無伴奏合唱曲10曲が収録されており、ボールトはBBC合唱団を指揮しています。 この2枚組CDには、BBCのボールト氏への洞察に満ちたインタビュー3件も収録されています。サー・エイドリアン・ボールトがエルガーの娘と「エニグマ変奏曲」について語り合ったインタビューや、エルガーとの交響曲第2番と「南部にて」の共演について語ったインタビューなどが収録されています。