詳細：アイドルズが2021年アルバム『Crawler』で帰ってくる。世界的なパンデミックによって地球全体の心身の健康が限界点まで追い詰められた今、このアルバムは内省と癒しを描いた作品だ。フロントマンのジョー・タルボットは「トラウマ、失恋、喪失を経験した人々に、自分は一人ではないと感じてほしい。そして、そうした経験から喜びを取り戻すことができるのだと伝えたい」と語る。アイドルズのアルバムは常にこうした包括的なテーマを軸にしてきたが、美しさと怒りをユーモアとドラマと並置させるバンドの手腕は、『Crawler』ほど満足感を与えた作品はない。これらの物語は、共同プロデューサーのケニー・ビーツ（ヴィンス・ステープルズ、フレディ・ギブス）と共にレコーディングされた、アイドルズ史上最も魂を揺さぶる音楽を通して鮮やかに描かれている。満員のコンサート会場で熱狂を巻き起こす瞬間が数多くあることはもちろん、新鮮なテクスチャーと実験的な要素も盛り込まれ、アイドルズをスリリングな新境地へと押し上げている。 「自分たちを『ロックバンド』だとは思っていない。ケニー（・ビーツ）との仕事で、ジャンルという概念から解放されたんだ」とタルボットは熱く語る。「このアルバムでは、ケニーの謙虚な性格と学ぶ姿勢が、僕らのエゴの解消に役立った。彼は最高の曲を作ることに限りない情熱を持っている。最高の『ロック』ソングではなく、最高の曲を作るんだ」。彼は続ける。「自分勝手に曲を書いたからこそ、それが可能になったんだ。内省し、自分の物語を語る。他人の物語を語ろうとするのではなく。世界を変えようとするのではなく、ただ自分が自分の世界をどう変えようとしているかを語るだけなんだ」