詳細:大観衆の前で自然発生的に起こるジャムセッションの魔法を再現することを目指した「ジャズ・アット・ザ・フィルハーモニック」コンサートとほぼ同様に、プロデューサーのノーマン・グランツは、一流ジャズ・ソリスト数名をスタジオに招き、「ジャム・セッション」アルバムを制作した。この1952年のアルバムは、シリーズの中で唯一チャーリー・パーカーをフィーチャーしている。元々は2枚のLPに分かれており、第1弾は黄色のカバー、第2弾は同じデヴィッド・ストーン・マーティンのイラストだが赤いカバーだった。「ジャム・セッション」は、チャーリー・パーカーがチャーリー・シェイヴァース、ベン・ウェブスター、ジョニー・ホッジスと共演した唯一の録音である。彼はベニー・カーター(さらに3人目のアルトサックス奏者ウィリー・スミス)と1946年のAFRSラジオ番組の録音に参加しており、これが彼らの唯一の共同録音となっている。バードとフリップ・フィリップスは、1945年にコンチネンタル・レーベルでサラ・ヴォーンのセッション、同年にコメット・レーベルでレッド・ノーヴォのセッションを行ったのを皮切りに、長年一緒にレコーディングを行ってきた。また、グランツが主催するスタジオ・レコーディングやJATPのライブ公演にも参加している。バーニー・ケッセルは、1947年にダイアル・セッションでパーカーとレコーディングしており、このセッションでは有名な「Relaxin' at Camarillo」などが制作されている。バードとオスカー・ピーターソンが一緒にレコーディングしたのは、1952年3月25日のビッグバンド・セッションの1回だけであり、これもノーマン・グランツのために行われた。「Jam Session」がレコーディングされていた当時、パーカーはヘロインを控えていたが、そのせいでアルコール摂取量が増え、その際に撮影された写真を見ると疲れて体重もかなり増えていたことが分かる。しかし、彼の演奏は本当に傑出していた。バラード・メドレーでは、バードは「Dearly Beloved」を選んだ。これは、パーカーの全ディスコグラフィーの中で、ライブでもスタジオでもこの曲が演奏された唯一のものである。