詳細：ジェイムス・チャンス率いるコントーションズは、ブライアン・イーノがプロデュースしたノー・ウェイヴ・シーンを象徴するコンピレーション・アルバム『No New York』で1978年にデビューを果たした直後から、既に進化を遂げており、よりシャープに、よりタイトに、そしてとにかくスピードアップしていた。キーボードのアデル・バーテイとベースのジョージ・スコット（チャンスと当時のパートナーでバンド・マネージャーのアニャ・フィリップスが要求した新契約への署名を拒否）を失ったにもかかわらず、コントーションズは絶好調で、1979年のファースト・アルバム『Buy』は、熱狂的なエネルギーが溢れる傑作だ。チャンスの勇ましい叫び声とフリーサックスの甲高い音に導かれ、ジョディ・ハリスのしなやかなギター・ラインとパット・プレイスの目まぐるしいスライド・ギターが、コントーションズを力強くリズミカルに彩った楽曲を紡ぎ出した。ドラマーのドン・クリステンセンが点描画のようなビートを巧みに織り込み、デヴィッド・ホフストラの中毒性のあるベースラインが加わり、『Buy』の楽曲は精密さと奔放さを兼ね備えている。オープニング曲「Designed to Kill」はあらゆる方向に音の火花を散らし、「Contort Yourself」はニヒリスティックなダンスナンバーで、チャンスはリスナーに肉体的にも精神的にもねじ伏せるよう促す。「快楽よりも良く、苦痛よりも痛い」と彼は唸り声を上げ、後に「賢くある代わりに愚かになろう」と懇願する。ジェームス・ブラウンのショーマン的ファンク（バンドは『No New York』で彼の「I Can't Stand Myself」をカバーしていた）に深く影響を受けたコントーションズは、ダウンタウン・ダンス・パンク・サウンドを生み出し、プレイスのブッシュ・テトラスやブロンクス出身のトリオESGといった後続のノー・ウェイヴ・バンド、そして当時勃興しつつあったディスコ・ムーブメントに即座に影響を与えた。 『Buy』では、コントーションズが自ら発明したテンプレートが溝に強烈に刻み込まれ、まるで壊れそうな音で、燃え盛るバンドの激しい怒りをすべて捉えている。