詳細：ノースカロライナ州ダーラム出身の力強いリリカルサザンロックバンド、ファストが、ニューアルバム『Big Ugly』を3月7日にリリースすることを発表した。MJ・レンダーマンやフローリーのキャリアをスタートさせ、現代のソングライターたちの聖地となっているレーベル、ディア・ライフ・レコードからリリースされる。『Big Ugly』は、2024年の『Songs of the Rail』（「久しぶりの最高のオルタナティブ・カントリー・コンピレーションの一つ」（Paste））と、2023年の傑作『Genevieve』に続く作品だ。『Genevieve』は、ファスト独特の「田舎町の詩」（Mojo）と、親しみやすくも探求的な「カントリー風味のフォークロック」（KEXP）を融合させたサウンドを、新しいリスナーにさりげなく紹介し、「今年最も楽しいロックアルバムの一つ」（Pitchfork）に仕上がった。 Genevieveは彼らのスタジオデビュー作で、ノースカロライナ州アッシュビルでプロデューサーのAlex Farrar (Manning Fireworks、Rat Saw God、Tomorrow's Fire)とレコーディングした。反響はバンドの予想をはるかに上回り、彼らはFarrarとの2度目のコラボレーションとなるBig Uglyの制作にすぐに取り掛かることになった。2024年6月に10日間かけてレコーディングされたBig Uglyは、Fustが誠実なルーズでフライドなギターロックの中にある自由を発見した爆発的なサウンドで、これまで以上にビッグさの中にある親密さを実現している。Aaron Dowdy、Avery Sullivan、Frank Meadows、John Wallace、Justin Morris、Libby Rodenbough、Oliver Child-Lanningのメンバーは、Merce Lemon、Dave Hartley (The War on Drugs)、John James Tourville (The Deslondes)などのゲストアーティストと一緒に声を織り交ぜ、旧友同士の会話のように聞こえる音楽を作り上げている。そして、まさにその通りの音楽だ。本質的には、ビッグ・アグリーは物語の連作であり、架空の小さな町ビッグ・アグリーに住むように見えるタフなキャラクターたちを追う。その町の名前は実際には、ダウディの家族が深くルーツを持つ南ウェスト・バージニア州の人口の少ない非法人地域に由来している。アルバム・カバーはビッグ・アグリー・クリークのすぐそばにあるビッグ・アグリー・コミュニティ・センターの壁画で、2004年に子供たちが年長者の物語を解釈して上演した劇のために地元の人々が描いたものだ。ある意味では、ファストのビッグ・アグリーも似たようなことをしていて、同じ場所を背景に、バー、ガソリンスタンド、雑貨店、ダブルワイドの住宅の間にある壁画に描かれた生活を再想像している。アルバム全体を通して、私たちはキャラクターたちと一緒に、自分たちのプライベートなジャークウォーターの平凡な劇場で歴史と意味を見つけていく。 『ビッグ・アグリー』の曲は、ビールを飲みながら流れるようなラジオ・カントリーから哀愁漂うドローン、そして解体されたバラードまで、心温まるほど多彩だ。「Spangled」のような曲は、過去のトラウマと現在の感覚麻痺が衝突し、無頓着な主人公の人生における小さな出来事と宇宙的な出来事が重なり合うというテーマを扱っている。「Bleached」では、魂を探求する語り手が、子供時代の空虚感を回想する。思慮も言葉もなく、まるで後部座席に牛のように押し込められていた。そして「Mountain Language」は、南部の貧困を嘆きながら、同時に、より深刻な貧困、手の届かない田舎のユートピアを提唱している。「もう一度山を登る」ことができれば、そこで暮らすことができるのに。神秘的な隠遁生活と、安上がりな日常は、ビッグ・アグリーという町のあらゆる取るに足らないものの両面を成している。