詳細：ハッチーのセカンドアルバム『Giving the World Away』は、プロジェクトの舵を取るソングライター兼ベーシスト、ハリエット・ピルビームの真の姿を最も深く知る作品と言えるでしょう。ホルヘ・エルブレヒトがプロデュースを手掛けた『Giving the World Away』は、ハッチーにとってこれまでで最も轟音と広がりのある作品となっています。長年ハッチーのコラボレーターであるジョー・アギウスの手による楽曲も収録され、初期の作品に見られる天空を揺らめくシューゲイザーとポップの感性はそのままに、ボリュームは10倍に引き上げられています。ビーチ・ハウスのドラマー、ジェームズ・バローネのパーカッションも加わり、シンセサイザーを駆使したサウンドの豊かさ、そして90年代のトリップホップやアシッドハウスの影響を色濃く残した、より構造的で華麗な音楽性が際立っています。 ピルビームは当初、これらの曲をよりエネルギッシュな方向に進めようとしていた。ハッチーのショーをダンスパーティーに変えるという明確なビジョンを描いており、ライブショーにさらなる動きと活気を取り入れようとしていた。しかしその後、新型コロナウイルスとオーストラリアのロックダウンにより、ピルビームはより内省的になり、その内省と自己発見こそが、このアルバムの真のインスピレーションとなった。『Giving the World Away』全体を通して、彼女は何度も同じテーマ、つまり内面化された恥を解き放ち、感謝と安定を見つけ、そしてついに自分自身を信頼できるようになるというテーマに立ち返っている。 『Giving the World Away』は、自信、そして若い成人期にようやく自分自身をはっきりと見ることができるようになる奇妙な時期について描いたアルバムです。鋭く探究心に満ちた『Giving the World Away』は、ピルビームのこれまでで最も明確な姿を映し出しており、弱さを受け入れ、心を捧げることから湧き上がる力と勇気の証です。