詳細:マリー・ジョセフ・エルブ(1858-1944)は多作な作曲家でしたが、その音楽の質は、はるかによく知られている同時代のオルガン奏者兼作曲家に匹敵するほどです。エルブは1863年にベルリオーズの指揮を聴き、80年後も作曲を続けるなど長きにわたり活躍し、その生涯はストラスブールで過ごしました。パリではフォーレ、ジグー、サン＝サーンス、ヴィドールに、後にワイマールではリストに師事しましたが、同地ではピアニスト、オルガニスト、教授として活躍しました。ヤン・レトラ/トッカータ・クラシックスの2枚目のアルバムであるこのエルブのオルガン作品には、2つの壮大な作品の間に典礼用の短い曲が6曲挟まれています。建築の壮麗さと感情の激しさが見事に融合した「カトリック典礼のコラール主題によるソナタ」は、あらゆるオルガンソナタの中でも屈指の名曲と言えるでしょう。