現代フランス映画界屈指の名匠セリーヌ・シアマが贈る、18世紀を舞台にした豪華絢爛なロマンス。情熱は静かに醸成され、二人は束の間、その情熱が花開く空間を共に創り出す。秘密の任務で人里離れた海辺の邸宅に召喚されたマリアンヌ（ノエミ・メルラン）は、動産婚に抵抗するエロイーズ（アデル・エネル）を密かに観察し、彼女の結婚肖像画を描く方法を見つけなければならない。絶妙な緊張感の中で繰り広げられるのは、二人の女性が互いの仕草、表情、そして身体を、陶酔的な親密さで理解し合う、持続的な視線の交換。やがて、破壊的な創造的コラボレーションと、恍惚としたロマンスが生まれる。時空をも超越するような切望に満ちた『燃ゆる女の肖像』は、男性のいない世界で女性たちが自由に共に生き、互いに見つめ合うことで生まれる、感情と芸術の可能性を探求する。