詳細： LPレコードプレス。2018年発売。セカンドアルバム『Skiff』は、スキッフル・プレイヤーズの新たな方向性を示す作品。メンバー全員が歌と作詞を担当。リーダーは不在。カリフォルニア州ヴァンナイズのInfinitespin Recordersで、エンジニアのマット・“リニー”・リネッシュを迎えてレコーディングされたアルバムは、力強いオープニングで幕を開ける。ファーマー・デイヴ・シャーが書いた「Cara」は、魂に重くのしかかる重厚なメッセージ。そして、キャス・マッコームズらしい狂気に満ちた「Local Boy」へと続く。警察から逃走するワイルドなトラックだ。3曲目は、ニール・カサールが作詞・作曲・リードを務めた「Miss It When It's Gone」。アルバムの視点は絶えず回転し、もはや揺らめき、もはや拠り所となるべき地平線は見えなくなる。まさに、深く反逆的な作品と言えるだろう。守るべきものは何もない。ただ、変容し、想像する力だけなのだ。アルバムは、正義を風刺した「The Law Offices Of Dewey, Cheatum And Howe」でマッコームズへと回帰する。酒場を思わせる「Long Horns, Long Necks, Long Legs」から熱帯雨林を思わせる「Herbamera」へと展開していく。カザールは、陽光を浴びた軽快な「Los Angeles Alleyway」で再び登場する。シャーの「Skiffleman」は、誰もが聴きたくなる歌だ。マッコームズは、ベイエリアで成人を迎えることについて歌った「Oakland Scottish Rite Temple Waltz」で、記憶と戯れる。最後から2番目の「Santa Fe」は、物質主義と浪費について、遠回しに批判する。アルバムは、伝統的なスキッフルナンバー「Sweet Georgia Brown」へと再び突進し、メンバーそれぞれが、ややさりげなくも軽妙なソロを奏でる。これは、まさにアコースティック・ダンスミュージックの真髄と言えるだろう。また、スキフとして知られる、常に回転して崩壊する船は、爽快なほど矛盾しており、不敬でありながら神秘的、非常に個人的でありながら共同体的、そして伝統的でありながら俗悪でもある。