詳細： 2002年12月に悲劇的な事故で亡くなったギタリスト兼ボーカリスト、メアリー・ハンセンが抜けてのステレオラブ初のフルアルバムとなる『Margerine Eclipse』は、バンドが見事に前進していることを示す作品だ。2001年の『Sound-Dust』で中断したところからほぼ再開した彼らは、ビンテージキーボード、軽やかなフランス語/英語のボーカル、そしてラウンジとエレクトロニカが融合した軽やかなポップセンスといった、彼らのトレードマークを引き続き採用している。しかし、全く新しい展開がないわけではない。お馴染みの奇妙な拍子、風変わりな社会政治的な歌詞、そしてポストモダン風のレトロフューチャーの中に、時折ヒップホップのリズム（「La Demeure」）、オウテカ風のラップトップ・グリッチ・ポップ（「Vonal Declosion」）、そしてアルバムの最後を飾る「Dear Marge」のエンディングでは、ほんの少しのディスコの要素さえ感じられる。