詳細： 『ギター』はトニー・ライスが初めてレコーディングに挑戦した作品であり、ブルーグラス・ギターの名盤として今もなお語り継がれています。このアルバムがレベル・レコードに辿り着くまでには、幾重もの経緯がありました。ケンタッキー州レキシントンで録音され、日本のレコードレーベルから初めてリリースされた後、再びケンタッキーに戻り、地元のレーベルからリリースされましたが、そのレーベルは1970年代後半にレベル・レコードに買収されました。当時、トニーはバンジョー奏者として名高いJD・クロウのバンドで活動していたため、クロウ、トニーの弟でマンドリン奏者のラリー・ライス、そしてベーシストのボビー・スローンがバックコーラスを務めるのはごく自然な流れでした。プログレッシブなサウンドとスタイルがブルーグラスの伝統的な枠組みを踏みにじり始めた時代に録音された『ギター』は、トニーのギター演奏の腕前を際立たせながらも、バンド・レコードとしての要素をしっかりと残すという絶妙なバランスを保っているとして高く評価されました。 トニーの素晴らしい歌声と驚異的なギター演奏が存分に披露されるこのアルバムでは、彼の代表的な「Freeborn Man」、「Doing My Time」、「Nine Pound Hammer」、「John Hardy」が聴けます。さらに、最後のトラックとして、9分間の力作「Lonesome Reuben」が収録されています。